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ギャップのある可愛さ!東京・中野にあるカントリー調の老舗日本茶店「OHASHI」
オタクカルチャーで有名な東京の中野駅。そんなイメージに新しい視点をくれるお店が、日本茶専門店「OHASHI」です。お店の外観がフランスのカントリー調でデザインされていますが、売っているのは各種の日本茶。さらに300年以上の歴史があるんです。
ロマンティックな日本茶専門店「OHASHI」
中野駅の中野ブロードウェイ側はオタクカルチャーの印象がありますが、反対側には違った雰囲気があること、ご存じですか?
駅から徒歩3分ほどの場所にある日本茶専門店「OHASHI(オオハシ)」は、カントリー調のおしゃれな雑貨店のような雰囲気。客足の絶えない人気店です。
「OHASHI」の始まりは、350年以上も前にさかのぼります。創業当初は、日本橋でお茶の卸業をしていました。そして第二次世界大戦後に中野へ移転し、2007年にヨーロピアン風カントリー雑貨店のような趣きに改装。今では女性客をメインにお客さんを魅了しています。
なぜ伝統ある日本茶店がこのような大変身を遂げたのでしょうか?
「伝統的な日本茶店には、『ちょっと古臭いところ』というイメージがありました。そのため若い世代に注目されずらい状況。この店も同様に、時代の変化に抗えず日本茶文化を継承できなくなってしまうと憂慮していました」
お店を受け継いだ森田さんは、当時を振り返り寂しそうな様子で話してくれました。森田さんの話は、日本茶業界全体が直面している問題でもあります。そこで森田さんは、全国の大小さまざまな日本茶店を巡り、理想の日本茶店の姿を研究したそうです。
どうしたらお客さんが来てくれるのか。頭を抱えていると、「まず女性客の目にとまるようにするのはどう?」と奥様からの提案がありました。
昔から、日本茶店の主なお客さん層は女性。彼女たちの好みに合うお店にするには、日本茶店を探し回るよりも、女性に人気のエリアである自由が丘や青山周辺の雑貨店、カフェ、アパレルショップなどを参考にするほうが心を掴めそうだと考えました。
そして、店内や商品のデザインをヨーロッパ風の雑貨店のように改装。商品のデザインは月ごとに変えて、常連の方も飽きないように考えています。
「これらの箱のデザインは、妻が欲しいと思うギフトパッケージにしました」と森田さん。奥様が欲しくなるようなパッケージデザインなら、きっと女性のお客さんも共感できると思ったそうです。
商品は「真心」も一緒に包装
森田さんは「初めは、こんな変化の仕方で本当にいいんだろうか?」と不安だったそう。しかし、店の人気をみると、この心配はほとんど杞憂であることがわかります。
350年続く、伝統ある日本茶店のお茶が、心のこもった可愛いギフトパッケージになっていれば、受け取った人もきっと満面の笑みがこぼれるはずです。
店内にあるパッケージを細かく見てみると、それぞれ個性があることに気がつきます。写真の茶箱についている個性豊かなボタンは、どれも50年以上の歴史があるものなのだとか! お店のスタッフがすべて手作業で丁寧に包装しています。
このデコパージュの箱もスタッフの手作りです。買ったあとも、収納箱として残しておきたくなりますね。
定番とオリジナルの日本茶を販売
「OHASHI」で売られているお茶の種類は多岐にわたります。日本各地から集めた、古くから飲まれている煎茶やほうじ茶、緑茶、玄米茶などに加えて、桜緑茶やゆず緑茶、いちご緑茶、生姜ほうじ茶といったほかではあまり見かけない日本茶もあります。
店内の下の階は焙煎所になっています。もともとお茶の卸業だったため、今でも東京内外のお茶店に、さまざまなお茶を卸しているのです。もし森田さんのお話を聞かなかったら、このお洒落なお店に長い歴史があるとは思いもよらなかったでしょう。
ギフトにもオススメの人気商品
多数ある商品の中でも、一番人気が詰め合わせボックス。お店のオススメ茶葉セットや妊婦向け低カフェイン茶葉セットのように、用途に合わせて種類があります。
店内では、日本茶を使ったお菓子も売っています。個売りはもちろん、詰め合わせのギフトボックスにすることもできます。午後のティータイムでいただくスイーツにぴったりです。
また、女性人気が絶えないのが「葛湯(くずゆ)」。「葛湯」と言ったら、風邪の初期症状の時に飲む「葛根湯(かっこんとう)」のイメージが浮かぶかもしれません。
ここで売っている「葛湯」は、手足の冷えを改善する効果があると言われており、クーラーの効いた部屋で不調を感じる時などにとても好評です。抹茶味、柚子味など色々な味があり、ほのかな甘みもあるので、寝る前に飲むのにもうってつけです。
おしゃれな日本茶を探しに「OHASHI」へ
こじんまりとした雑貨店のような「OHASHI」で、心のこもったデザインに囲まれ、好きな日本茶を選ぶ。旅行の思い出に立ち寄ってみてください。
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In cooperation with 日本茶専門店 OHASHI
台湾台中出身で、食べ物の話題になると目が輝く女性です。日本で信じられないような経験をした後、現在は南半球に定住し、写真と文章を通じて旅の貴重な思い出や発見を記録し続けています。著書には「日本、ゆっくり旅:山城、花の季節、島々、海の幸、街の風景と日常、2190X四季の風物詩」があります。